脳の研究

　最近の脳に関する研究はコンピューターの発達とともに、急速に進んでいると言われます。ちなみにアメリカにおいては近年医療の最先端は癌の研究から脳に移行していると報告されています。日本脳学会の発表によりますと、政府が脳の研究に支出しているお金は1千億円を超えているということです。それに引き換えて、日本ではとても比較にならない額なのだそうです。

　それはともあれ、私は以前から赤ちゃんの脳の発達に興味があって、いろいろと調べています。その領域はあまりにも奥が深くて、とても及びもつきませんが、具体的に一般のお母さんたちに分かりやすく解説できるようになりたい、そのためにはどうしても、パソコンに習熟しなければならないと思いました｡私はもともとパソコンなど、触るものか、と思っていました｡必要があれば、他の人にお願いすればいい、と考えていました。ですから、パソコンに取り組んだのは59歳からです。最初はマック（Ｍａｃ）からはじめました。今もマックのお世話になっていますが、ソフトの数が少なくて不便なこともあって、Ｗｉｎｄｏｗｓも使っています。

　赤ちゃんの脳について調べようと思ったら、まず、アメリカの「ドーマン研究所」のグレン・ドーマン博士を抜きにしては考えられないと思います。彼は最初、障害児の脳の研究に従事していましたが、後に健常児の脳の研究もあわせて行うようになりました。日本では早くから井深大（まさる）氏（ソニーの創立者）が幼児開発財団を作って、「右脳研究を進めなければ、日本は駄目になってしまう」というような切羽詰った使命感に燃えて、この分野でも活躍されました。サイマル出版から、1974年に出版された、ドーマン博士らよる、「親こそ最良の医師」という本にドーマン博士の紹介文が載っているので、紹介します。

　Glenn　Doman　　　人間能力開発研究所会長（米国フィラルデルフィア）障害児の治療に画期的な療法を開発した先駆者として、世界的に著名である。1940年ペンシルバニア大学物理的療法科を卒業後、テンプル大学でフェイ博士と共同研究の後、人間能力開発研究所を創設し、世界各国で脳障害児の治療に優れた成果をおさめてきた。博士の提唱する「穏やかな革命」は、脳障害児の治療実践から幼児の潜在能力の素晴らしさを発見し、幼児の能力開発のための独自のプログラムを創り出したものである。

　著書に「幼児は算数を学びたがっている」「こどもの知能は限りなく」などがあり、ロングセラーを続けている。